高根沢町で和瓦屋根の銅製谷板金に専用皮膜剤を塗布する工事を行いました。
和瓦屋根のお宅で築25年くらい経った銅製谷板金は、程度の差はありますが、この様に腐食して材厚が薄くなります。
この現象は、酸性雨が瓦の上を流れた際、銅を腐食させるイオンを発生させ、それが化学変化を起こして銅板を腐食させることが原因となります。
この腐食がさらに進むと、最終的には穴があきます。
そうなると当然ですがその穴から家屋雨水が侵入してくるようになり、雨漏れの原因になってきます。
穴が空く前に補修する際、弊社ではこちらの銅板専用皮膜剤を使用します。
銅製品を多数扱うメーカーの㈱タニタハウジングウェアが販売しているタニラックとうい商品です。
銅は金属の中でも熱による伸縮率が大きい分類に入ります。
銅は夏季と冬季で、温度差はなんと90~100℃にもなります。
例えば、100mの谷板金を1枚で施工した場合、温度差で熱膨張を計算すると、
100x1.7=170mmとなり、170mmもの伸縮が発生することになります。
この大幅な収縮に対応するには上記のような銅専用皮膜剤が必要になるというわけです。
専用皮膜剤(タニラック)を塗布している様子です。
下半分が皮膜剤を塗る前、上半分が皮膜剤を塗った後となります。
塗布前と後を比較すると色が濃く変色し、光沢がでているのが分かります。
専用皮膜剤(タニラック)の塗布が完了した様子です。
これで数年間は銅板を腐食から守ってくれるでしょう。
ただし、定期的なメンテナンスは必要になりますね。